診断士資格トライ編

*私が診断士を目指した理由

私が診断士という資格を取ろうと思った理由はいくつかあるのですが、別にそんなに高尚な理由ではありません。それじゃどんな理由かと申しますと、親しい友達がトライしていた、ということとなんとなく名前に魅かれてということです。今考えても何でそんなに一生懸命になれたのか?結構不思議です。

*資格について

 中小企業診断士は簡単に言ってしまえば、国が認める唯一の経営コンサルタント資格試験です。
別に経営コンサルタントに成るには資格は必要ありません。看板を出して、名刺を持ち、自分で名乗れば誰でもなれます。ですから診断士資格を持っているということは、国が「この人は経営コンサルタントとしての能力を有していますよ」と、お墨付きを与えているだけのことです。
 このお墨付きを頂くために、頑張るわけです。

 試験は1、2次の試験と3次実習があります。1、2次については合格率は約2割りです、ですから一気に1次、2次に合格する人は100人中4人という確率になります。
 したがって1次は合格しても、2次に合格しないという方が結構います。3次の実習は2次に合格していればよほどのことがないかぎり、落とされるということはありません。
 ただ2次についてはセンスを要求されますので、かなり難しい試験だと思います。

 まあこうしたことが、実際に資格取得を目指していくなかで段々わかってきたんです。


*合格までのプロセス

私は合格までに足かけ5年の歳月を要しました。ただ実際に一生懸命勉強したのは、1次試験を取得するまでの4ヶ月、2次試験合格までの2年という気がします。
 もちろん1次突破には2回、2次突破にも2回(都内)、専門学校に通いました。そして
その間にも短期の講習等にも出ましたよ。また独自グループでの勉強会もやりました。
 しかし不思議と楽しかったです。そういう状況にいる自分がいやではなかったし、学生のように机に向かって先生の話を聞いたり、勉強することがとても新鮮だった。加えて独自グループ内に色々な人が居て(今だにおつき合いのある方もいます)そういう意味では仕事で知りあう人間関係とは別のネットワークが作れて、本当に楽しかった。特に2次の場合、1次に合格しているということもあり、わりあい受験者もリラックスしていて、2週間に1回程度、東京(お茶の水)に行くのも、地方で生活している者にとって、とてもいい気分転換になりました。

 また診断士を目指している方は、他の資格受験者と比べると、向学心の高い人が多いです。これは1次とくに2次を目指している方について感じたことでした。
 理由はいくつかあると思いますが私はこう考えます。
  
 診断士という資格は、他の税理士、司法書士、社労士、宅建等の資格と比べるとその資格そのものの性格が少々異なります。それは別にこの資格を持っていなくても、経営コンサルタントには誰でもなれるという点です。また資格を取得したから収入(給料等)が驚くほど増えるという性格の資格でもありませんし、独立しても、特に地方では資格自体にネームバリューがありませんから仕事の条件は厳しいです。また税理士が地元の名士だったりするのと違い、診断士は影が薄いです。(あまり一般の人に知られていない)ですから割合に受験者は純粋に経営に興味があり、自分の現状に問題意識のある向学心のおう盛な人が集まっている傾向があるのではないのでしょうか。もちろん自分の将来を見据えて、将来は独立等考えてトライしている人も沢山いますので、今後は益々そうした独立願望のある、野心的なコンサルタント志望者が増えていくでしょう。(以上全くの私見でありますことを再度申し上げておきます)

*診断士を目指す方へのアドバイス

これを読んでいる方で診断士を目指そうと考えている人へのアドバイスです。
 1.孤独にならず勉強する仲間を作れ。(情報交換)
 2.学校にはできるなら通った方がいい。(学ぶ体制の維持)
 3.参考書・問題集はこれと決めたら徹底的にそれだけを。(特に1次は暗記が中心)
 4.文章を書くことになれ、得意になること。(答案練習は添削されることを想定しトライ)
 5.常にマインドはコンサルタントであれ(食事をしても、仕事で営業に行っても、その店、会社等の現状を把握し、問題点や改善点を考えること)

 もっと色々あると思いますが、特に2次試験に合格するためには、読んだ相手になるほどと思わせる説得力のある文章がかけなければ合格しません。(私の知るかぎり、文章を書くことが苦手な人で合格した方はあまりみかけません。)

 受験される方、頑張って下さい。


*診断士の今後

今こそ中小企業診断士が求められ、そして活躍できる時は無いと確信しています。コンサルティングを求めている、あるいは必要としている企業・お店は数多く存在しているからです。(なぜなら多くの企業・お店が規模の大小を問わず、売上の減少という事態に陥っていますから)
 そんなときだからこそ、コンサルタントとして、その企業・お店の進むべき道を指さしてあげることができるのは診断士だと思うからです。(それが仕事ですし)

 経営に息詰まっているところ程、商売のイロハを無視している会社が多いのです。というよりは誰も面と向かってそういう指摘をしてくれないがゆえに、素人でも感じる当たり前のことがやれていない。少しの工夫と努力で改善するのに、そうしたことを思いつかない。あるいは感じていてもやらない。という会社・お店の経営者が多いのです。これではスパイラル状に経営状態は悪化していきます。

 診断士はそんな企業やお店の現状を評価し、そして問題点を抽出し、改善案を提案することができます。また、そんな能力を身に付けることが資格取得への道なのです。ですから今後診断士の仕事、活躍するフィールドは、益々増えていくでしょう。

以上偉そうに語ってみました。


上述しました診断士試験とうは私が受験した当時とは試験方法や内容が異なっております。従いまして診断士を目指す方は、中小企業診断協会等へお問い合わせ頂いて、現在試験方法や科目等について確認頂くようお願い申し上げます。


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